ディレクターズカット - PART I

2019年8月月13日 - Destiny Dev Team

皆さん、こんにちは。 
 
今回はこれまでとは少しやり方を変え、Destinyのこの数カ月間の軌跡と、今後の目標についてまとめてみることにしました。今後の目標についてお話する上でも、時間を割いてこれまでの出来事を振り返るのは大事なことだと考えています。 
 
今回の投稿は「ディレクターズカット」と呼びたいと思います。これほどまでの分量になったことを踏まえて、今回の投稿で得た教訓としては、「分厚い壁のようなテキストで伝えようとするよりも、もっと良いやり方があるのかもしれない」ということです。皆さんの意見もぜひお聞かせください。将来的には他の形式でも試してみるつもりなので、その際にはお知らせします。 
 
本日は、Destinyのゲーム本編だけでなく、Destinyの開発の進め方と、それがチームに及ぼす影響について話していきます。ゲームにおける透明性はとても大事で、自分自身が求められている仕事についても透明性を保っていたいと考えています。分かりにくいでしょうか? これはいわば見せ掛けの言葉です。これから大量のテキストが押し寄せてくることになります。 
 
「影の砦」と「新たな光」の発表に伴い、私たちはDestiny 2に様々な変更を加えます。私たちはDestiny 2を、進化し続けるひとつの世界を舞台にした、素晴らしいアクションMMOにすることを目標としており、皆さんには時間や場所を問わずフレンドと一緒にプレイしてもらいたいと考えています。 
 
これから先もその目標は変わりません。いつまでも。それが実現するまでです。もう十分だなと思えるまではずっといい続けていきます。* 


ここ6ヶ月を振り返っての10の感想

まず、年間パスについてですが、いくつかの側面では予想通りに実施できた一方で、一部の事柄では進めていくうちに学ぶことがありました。年間パスは私たちにとって大きな転機でした。DLCという形体から徐々に移行し、Destinyを継続的にプレイをする理由をもっと積極的に提供していこうと考えてきました。現状のゲームの状態をまとめるシリーズの第1弾として、まずはこれまでの軌跡を振り返っていきます。少し前に発表された放浪者のシーズンを中心に振り返りたいと思います。 
 
私たちはコンテンツのスケジュールを組み、その計画内容を事前に皆さんに公表しお伝えしてきました。
多くのプレイヤーは、自身のキャラクターの成長を楽しみながらDestinyをプレイしています。開発チームは、年間パスのリリース、クエストライン、そしてイベントをこなしつつ、さまざまなコンテンツやキャラクターを強化につながるアイテムなどの導入をはじめとした素晴らしい成果を見せました。Destinyはこれまでコンテンツ不足に悩まされてきましたが、今年は違います。 
 
ただ、年間パスは当初の想定以上にチームにとって大きな負担となりました。
発表した見通し、リリースするペース、そして年間パス関連の情報処理量が、開発チームを大きく苦しめる結果となったのです。私含め、多くのスタッフが、この1年を通してDestinyの作業状況について、リリース続きのチームメンバーたちと話し合ってきました。そして次第に、作業に関わるスタッフ全員が、疲労の色を隠せなくなっていきました。以下はその一例です。 
 
年間パスの間に、各シーズンの報酬の獲得方法を新たに導入しました。ブラックアーマリーにはバウンティを用意し、放浪者のシーズンには天誅、絢爛のシーズンには聖杯を用意しました。これらの機能はいずれも、それぞれで得た教訓があり、価値のあるコンテンツとなりましたが、その結果としてチームが開発サイクルが維持できなくなったのです。チームの状態を健全化するためにも、よりシステマチックに標準化されたやり方を開発して作業を進めていく必要に迫られました。 
 
Destiny 2は3年目を向かえましたが、この問題には今後も取り組んでいく予定です。 


私たちはパワーの成長に関する大きな問題を抱えています。

毎週のようにゲームのパワーを成長させるコンテンツを出し、それに伴ってDestinyも成長を続けてきましたが、時としてこのサイクルはマンネリ化し作業感が強くなりすぎる場合があります。シーズンごとに強力なパワーソースが登場し、キャラクターの最適化を行うために毎週のように3つのストーリーミッションを繰り返したり、昨年の秋の魔法のような旅路のあとに数ヶ月ぶりに夢見る都市に戻ったりすることになりました。  
 
私たちはパワーソースの調整をより適切に行わなければならないと感じていました。パワーソースの価値を変えることで新たなシーズンの効率性を生み出したり、古いパワーソースを排除することで新たなパワーソースを導入する余地を生み出したりと、様々なやり方が考えられます。簡単に言うと、シーズンごとにもう少し整理をした状態でコンテンツをお届けできたらと考えています。 


放浪者のシーズンの感想、PART I

私はプライムギャンビットが好きです。ギャンビットの内容がしっかりと改良されていると思います。皆さんの意見もぜひお聞かせください。 
 
対戦がスピーディーに終わるので、より効率も良いように感じます。侵入頻度も低下したので、収集しながらダンクを決める余裕もあります。ロールの存在は悪くないとは考えていますが、ロールを完璧にこなすにはオンライン上でフルセットを手に入れる必要があるため、プレイスタイルの多様性を歓迎できないプレイヤーも少なくありません。 
 
将来的にはどちらを選ぶのか決断を下さなくてはなりません。どちらのギャンビットがギャンビットの覇者となるのか。プライムか、クラシックか。これはDestiny 2から要素を排除することだけを目的としているわけではありません。ゲームは永遠には成長できないので、ギャンビットのシステムを改良し進化させるための決断でもあるのです。ギャンビットの出来には満足しており、今後もサポートし続ける価値があると考えています。最終的にはどちらかのモードを集中的にサポートしていく予定です。存在できるのは1つのみです。 
 
とは言え、ゲームの一部分に集中しすぎるシーズンを求めていないプレイヤーがいることも把握しています。Destinyは幅の広いゲームなので、私たちとしても今シーズンは少し特化しすぎてしまったと考えています。 


放浪者のシーズンの感想、PART II - 天誅

(および遭遇戦の設計)について
家で初めてフェニックス・プロトコルを使った時、決着がついたことをすぐに悟りました。「輝く泉」を補充するエキゾチックコートで、敵を“始末”すると自動的に補充するので、立て続けに「泉」を補充し続け難攻不落の境界線を築きつつ、とてつもないダメージをたたき出すことができます。PvEでの「輝く泉」の効果についてはDattoの解説動画があるのでぜひご覧ください。  
 
では、今後どのようにして、プレイヤーが平等に体験できるようなコンテンツを生み出せばいいのか?
 
放浪者のシーズンの天誅の登場によって、プロトコルを装備したウォーロックに対抗するために、どのようなコンテンツが求められているのかヒントを得ることができました。あらゆる方向から敵がやって来るマッチメイキングの遭遇戦で、遠くからスナイパーが狙い、プレイヤーは小さな敵につきまとわれ、それに対処する必要があり(ここにあるリンクを張りたかったのですが、年齢制限に引っかかりそうなのでやめます)、巨大なボスも(あの忌々しい宿られたナイトも)登場する。 
 
これこそがあるべき姿です。私たちは遭遇戦のルールに多くの変更を加え、天誅関連の作業に力を注ぎました。常に「輝く泉」が稼動しプレイヤーが不死身の神となり、無限の石を6つ全て持ち続けることができてしまっていたのが、この変更の大きな要因となりました。 
 
天誅は、レベル1では比較的簡単なアクティビティを用意し、レベル3では高難易度のコンテンツとなるよう調整しました。社内にはコードネームで呼ばれているチームがあります。その名もVelveeta(クロタの最期の立ち上げのために結成されたチームで、本ゲームの高難易度PvEの不完全な部分を見つけることを目的としています)で、かなり悪知恵の働くプレイヤーで構成されています。 
 
Velveetaがある目標の完了に近づいた場合やそれを完全に完了した場合は、難易度適正を判断する上で重要なデータになります。彼らには、「これはこういう仕組みなんだけど、やれそう?」といった感じで多くのヒントを与え、もし完了できた場合には、ゲームのアクションや装備の良い指針となります。  
 
それでは遭遇戦の設計についてもお話します。通常、プレイヤーが単独(ダンジョン、レイド、ゼロ時間方式のアクティビティは違った形でプレイ可能です!)またはマッチメイクによるグループで完了するアクティビティについては、複数のガイドラインに沿って作成しています。 
  • プレイヤーの背後に敵をスポーンさせない。 
  • プレイヤーが敵から距離を置いてプレイできる。 
  • シールドと体力の回復が必要な時や、地形や移動、スキル、もしくは銃撃を活用して敵をおびき出し、状況に応じて標的に優先順位をつけられるように、プレイヤーが遮蔽物の後ろに隠れられる。 
  • 敵がどこから来るのかプレイヤーに分かるようにし、戦線を反対にする場合(例えば敵が真後ろにスポーンするなど)にはプレイヤーにそれを知らせる。 
  • ドロップシップの登場、雲の発生、あるいは音による合図など、あらゆる手段を用いてプレイヤーが援軍に備えられるようにする。
  • キャラクターのパワーが急激に上昇(この上昇の原因については後述します)していったことで、遭遇戦のルールが意味を成さなくなった。 
 
まとめると以下のようになります。Destinyには強力な装備品が存在し、天誅の難易度を高めるためには、遭遇戦の設計理念の大部分を打ち壊す必要がありました。強力な装備と遭遇戦の設計をうまく両立させるために、これまでの堅実的/効率的な進め方が大きく後退することとなりました。私たちはDestinyを、キャラクターに多くの選択肢を持たせ、何をすべきかをプレイヤー自身が決められるゲームにしたいと考えています。天誅のようにその選択肢を1つに絞ってしまうようなやり方は二度と繰り返したくはありません。このアップデートによるダメージとパワーの上昇もそうですが、問題はこれだけではありません。 
 
最後の最後に1つだけ。アクティビティを完了するために、お気に入りのアイテム以外のものを使わなければならない状況については、特に問題はないと考えています。ゲーム全体がそれを前提に作られるべきではないと思いますが、私自身もゼロ時間でシャンクのシールドを破壊する時に、保管庫に置いてあったスカウトライフル「遠縁の民」を活用しました。 
 

放浪者のシーズンの感想、PART III - 難易度とサンドボックスの弱体化調整について

先ほどは挑戦/難易度について説明をするつもりが、ついつい遭遇戦の難易度に話がそれてしまいました。(失礼しました)ですが、上記のこととも関連している話なのです。 
 
我らが自慢のゲームをメディアの方々にプレイしにてもらう際は、常に英雄モードでプレイすることをお勧めしています。英雄モードでは戦闘が大きく変化します。敵の武器の命中精度が高くなり(ただし高くなりすぎることもなく)、より頻繁に銃を撃つようになり(それをかいくぐれば英雄気分にもなれる)、投射物の速度も上昇します。さらにプレイヤーの与ダメージも減少します(敵がしぶとくなるため、行動パターンが幅が広まり、よりしっかりと考えて行動しているように見える)。これ以外にもさまざまな違いがありますが、以上が主だった変更点になります。 
 
つまり理由は単純で、メディアの方々に英雄モードでプレイすることをお勧めしているのは、ゲームの難易度が高ければ高いほど、それをクリアした時の喜びも大きくなるからです。 

ただし忘れてはならないことがあります。高難易度という尺度は普遍的なものとは言えません。アクションゲームでは、難易度の高さは個人によるところが大きいのです。あるプレイヤーが難しいと感じても、他のプレイヤーにとっては簡単かもしれません。開発当初より、Destinyのメインストーリーは比較的気軽にプレイできるような難易度にして(時として、Destiny 2では簡単すぎる場合もあったかもしれません)、ストーリー終了後に、プレイヤーが難易度の高い目標を見つけられるようにしたいと考えてきました。これまでのDestinyでは、十分な量のゲームクリア後コンテンツを用意出来ていませんでしたが、2019年の秋を迎える上で、この点については間違いなく改善していかなければなりません。 
 
挑戦の達成という要素は、アクションゲームの体験において非常に大きな役割を果たします。アクションゲームにおいて、プレイヤーの成長と、徐々に上がっていくゲームの難易度というのは非常に繊細なバランスで成り立っており、新たな挑戦を経ることで、プレイヤーはより力をつけ新たな要素を習得し、全力を尽くしながら目標を達成した時に、初めて大きな感動が得られるのです。 
 
ですが、DestinyにはRPG要素も含まれています。RPGは自由度とカスタム性、そしてどのように挑戦を乗り越えるかを自分で選ぶことによって成り立っています。Destinyを作る中で、アクションゲームの要素とRPGの要素は常にせめぎあってきました。これは終わりのない戦いです。RPGにはアクションゲーム要素をドラマチックに打ち倒してしまうだけの力を秘めており、アクションゲームにはRPG要素を無意味にするだけの力を持っています。当然ながらDestinyは、その境界線上をこれから先も歩き続けなければなりません。 
 
放浪者のシーズン中に挑戦しがいのある要素を作るために、遭遇戦のルールの大部分を取り払い、フェニックス・プロトコルのようなエキゾチックを一種のキーアイテムのように位置づけ(あるいは複数のラディエンス・ウォーロックとマッチングすることを祈るか)、それを利用することで天誅の遭遇戦を乗り越えられるように調整しました。絢爛のシーズンに向けて導入した弱体化に関する情報については、Slayerageが素晴らしい動画を用意してくれています。 
 
これらの弱体化に伴い、「虫の囁き」も裁判にかけられることになりました。もし時間を巻き戻せるなら、「虫の囁き」にはその元となったブラックハンマーの無限弾薬の仕様は付与しなかったでしょう。しかしながら、昨年のようにDestiny 2にかなりの息苦しさが発生し、パワーに制限がかかっていた状況を考えると、昨夏の時点での知識や見通しでできる対応としては最善の行動だったと考えています。 
 
「虫の囁き」は、敵から安全な距離を保ったまま、ほぼ無敵状態を維持し、リロードや弾薬を探す必要も一切なく、微塵の脅威も感じることなく巨大ボスに大量にダメージを与えることができました。これは皆さんの責任ではありません!あくまでも私たちの責任です!私たちがゲームの一部を簡略化しすぎたせいで、プレイヤーにその抜け道を利用する余地を与えてしまったのです!弾薬ゲーム(リロードのため弾薬を拾う)を回避できたり、弾薬のリロード(武器調整における最重要部分)を完全に無視できてしまうシステムは、例外的な要素を生み出すので、結果的にボスの体力が天誅のようになる前に調整を加える必要が出てきます。 
 
この期間中には他にも大きな変更を行い、スーパースキルを雪だるま式に強力にするエキゾチックにも調整を行いました。Destiny 2のスーパースキルが強力になればなるほど(Destiny 1のスーパースキルと比較して、全体的に強力)、スーパースキルを使ってスーパースキルのエネルギーをチャージ出来てしまうと、プレイヤーの力が加速度的に増幅されてしまうので、挑戦と難易度がその力に追いつけなくなってしまいます。ただ、スーパースキルについてはまたあとで話すことにしましょう。
 
難易度と挑戦は熟練度が求められる重要な要素です。「影の砦」では多くの変更(スカウトライフルの強化、弾薬消費を無視できるシステムの弱体化、ダメージ蓄積の仕様変更)が予定されていますが、これについては次のエピソードで説明します。 
 

絢爛のシーズン、PART I: ハントは繭の中の毛虫、クエストログは美しい蝶

Destinyのアクティビティを目隠した状態で完了する配信や動画をいくつも見てきました。細かな動きを身体で覚え、記憶力(必要とされる親指の操作は言うまでもなく)を最大限活用して、ブラストシールドを破壊するなど、私には想像もできません。 
 
その覚えた動きやこれまでの積み重ねを覆すような根本的な変更が行われれば、プレイヤーは憤りを感じるはずです。今年の前半に行われたハントの変更の一部は、そうした積み重ねを混乱させるだけにとどまりませんでした。リリース当初は開発チームの想定していた内容とはほど遠く、既知の問題が改善されたようにも思えませんでした。 
 
家の改装を始めたにも関わらず、その改装を中途半端に終わらせてしまったような状況でした(オンラインゲームでは時としてこのような事態があります)。 
 
ハントの変更を行った翌朝、UIチームの数人と機能について話し合いました。彼らはRedditを開いた状態で話を始めました。 
 
「ルーク、皆の感想にはもう目を通した?」 
「いや、まだ読んでない」 
「なら読まないほうがいい」 
 
皆が肩を落としていました。一部の厳しいフィードバックのせいだけでなく、チームは皆さんの期待を越えるような素晴らしいものを作り、自分たちの期待すらも超えることを目標としていたからです。生憎、その目標はいずれも達成できませんでした。私たちにはこの機能の最終的な着地点が見えていたので、ハントについてはこれまでとは違ったことを試してみたいと考えていました。ですがそこにたどり着くには、同じ作業を何度か繰り返す必要がありました。それを実現できなかったのは私たちの努力不足です。皆さんの家を改装するのであれば、ゲーム内や公式サイト上で、リノベーションの可能性についてもっと詳しく説明しなければなりません。 
 
プレイヤーが次にすべきことに優先順位をつけられるような、分かりやすいクエストログを作りたいと考えています。 

それと、今年の秋からPCプレイヤーはホットキーを設定することで、ハントメニューに直接アクセスできるようになります。



絢爛のシーズン、PART II: 進化するエバーバース

昨年、私たちはエバーバースについて検討を重ね、Destinyのマイクロトランザクション(MTX)周りの戦略をどう変更すべきか話し合ってきました。オンラインゲームを運営する上でMTXは重要な要素であると、はっきりと意見を述べる者もいました。「MTXは開発スタジオの資金源」だとか、「『影の砦』のようなプロジェクトに対する代価」だとか言うつもりはありません。MTXはそのために存在しているわけではありません。ただ、それがDestiny 2の開発資金の助けになっているのは事実で、それによって創造する余地が生まれていることも確かです。例えば、「虫の囁き」の装飾が十分な成功(開発コストの観点から)を納めてくれたおかげで、ゼロ時間のミッション/報酬を作成(ここが何より重要!)する費用まかなうことができました。 
 
絢爛のシーズンの開始に伴い刷新した店頭は、MTX関連の戦略的変更の第一歩です。新しいブライトエングラムを作るのではなく、ブライトエングラムに既存のコンテンツを用いることを決定したのも、この戦略的変更の一端です。プレイヤーは素直にお店から買いたいものを買ってくれると信じています。今年の夏の前半に、今秋実装予定のブライトダストとエバーバース関連の大きな変更について詳細な情報を公開しました(まだ読んでいないという方は、こちらで確認してください)。 
 
店頭は今秋にもさらに強化される予定です。ナビゲーターに移すので、タワーに行かずに直接テスとやりとりすることができるようになります。クラス限定のコンテンツも実装するので、肩幅の狭いタイタンの万能装飾を探しているプレイヤーは、ストアのサブページからタイタンアーマーを確認してみてください。また、すでに一部のアイテムを手に入れている場合は、それが含まれているセットのシルバー価格が値引きされるようになります。例えば、オプティマシーセットを3/5入手済みの場合、セット一式のシルバー価格は60%割引となります。 
 
この他にも未公開の情報がいくつかあります。 
 
コスメティックアイテムに関しては慎重に選択を行い、ゲームプレイの報酬としては入手できません。ゲームプレイで獲得できる報酬は、アイテム、パワー、改造パーツ、パーク、ステータス、勝利の道のり、称号となります。アーマーの装飾によってその線引きはややぼやける形となりますが、プレイヤーにはアクティビティなどを通じて格好の良いアーマーを手に入れ、入手場所のテーマを感じてもらいたいと考えています。万能装飾、武器装飾、シェーダー、船、スパロー、感情表現、フィニッシャーなどのコスメティックアイテムは、基本的にストアから入手します(例外もありますが、基本的にはこの入手経路を想定しています)。 
 
見た目と性能/ゲームプレイを分ける件については現在も検討を続けています。アーマー2.0と万能装飾はこの切り離しに関して非常に重要な要素となります。フィニッシャーパークが装備品に付けられる改造パーツ扱いなのも同じ理由からで、見た目とは切り離して機能させるための処置です。 
 
いつものように、皆さんのフィードバックと感想をお待ちしています。 


絢爛のシーズン、PART III: 野獣達の群れは満足度が高い

スーパーボウルのような、素晴らしいパーティーに参加した経験はありますか? ゆったりとくつろぎながら席に座り、思わず嫉妬してしまうようなオーディオシステムとテレビを前に、大好きな人とおしゃべりしながら、イベントを通してさまざまな美味しい軽食を頬張れる、そんなパーティーです。このパーティーに一度参加したら、スーパーボウルの印象がガラッと変わるはずです(いつか私のことも誘ってください)。 
 
私のエスカレーション・プロトコルに対する感覚もそれと同じです。無数の戦場を駆け回り、たくさんのプレイヤーと一緒に巨大ボスと戦ったあと(ただ月で良き例となるようなプロトコルに参加するのはなかなかに大変でした!)だと、公開ゲームプレイに対する印象がガラッと変わりました。他のプレイヤーたちと一緒に巨大ボスを倒す瞬間は、Destiny 2に実装されたコンテンツの中でも最高の喜びを得ることができます。
 
6名参加型のマッチメイキングアクティビティとなる野獣達の群れは素晴らしく、どんな状況でも先に進むことができます。「見て学ぶシステム」なので、プレイヤー同士でコミュニケーションを取る必要もありません。ボスを倒さなくても進行を進めることはできますが、戦い方を学んでそれを実践すれば、より効率を高めることができます。私のお気に入りのキャラでもある、カルス寵臣ハサピコは、『World of Warcraft』の不浄のヘイガン**をアクションゲーム用に作り替えたようなキャラクターです。 
 
野獣達の群れには素晴らしい面がたくさんありますが、このパートはそろそろ終わりにしたいと思います。野獣達の群れは私たち皆のお気に入りで、レイドを頂点とする6名参加型のアクティビティの中間に位置するものとして見事にその役目を果たしていると思います。エスカレーション・プロトコル(またの名を公開イベントパーティー)は基本設計が優れてます。今後はこのようなアクティビティを増やしていく予定ですが、これまで学んできたことを参考にしながら、長期的によりよいサポートを提供していけるのかということを考える必要があります。 


絢爛のシーズン、PART IV: 絢爛の聖杯と放浪者のシーズンのさらなる感想

Destinyの特定の装備品を収集できるのは素晴らしいことです。ブラックアーマリーの武器もこの一種と言えますが、炉関連のキャラクター特化型の非常に長いクエストラインは度が超えていたと思います。それを考慮し、絢爛の聖杯はアカウント全体で共有できるようにしました。 
 
聖杯は報酬を得るためのより大規模なバージョンと言えます。プレイヤーは異なるアーマーセットや武器を解除できるだけでなく、マスターワークパークも選択できるようになりました。 
 
聖杯の話はここで一旦止めます。
 
また後で話すつもりです。ここではこのゲームの開発の進め方について説明したいと思います。 
 
Destinyのコンテンツは順次追加されていますが、その大部分は平行して開発が進められています。例えば、「孤独と影」が作業が終わる数カ月前から既にブラックアーマリーの開発は進んでおり、放浪者のシーズンの開発中にブラックアーマリーのビルドの作成は進められていました。長年皆さんはこう思っていたはずです。「なぜYでやったようにXをリリースしてコンテンツを追加しないのか? しっかりしろ、Bungie」と。 
 
これがその疑問の答えの1つです。野獣達の群れは優れたコンテンツであり、聖杯も素晴らしい内容となっていますが、「影の砦」の開発段階では、野獣達の群れと聖杯はまだリリースされていませんでした。なのでプレイヤーの皆さんがどのような反応をするかも分からなかったのです。 
 
あまりにも多くのものを並行して開発しているため、複数のものに同時に賭けていることがあります。これにより時として配当金は得られましたが――エスカレーション・プロトコルや野獣達の群れのような素晴らしい発見――時として、状況が後退してしまうような状況に陥ったこともあります。 
 
後退の例としては、例えば放浪者のシーズンの報酬の入手方法です。放浪者のシーズンには素晴らしい武器(ワン・ツー・パンチやラストマン・スタンディング)がたくさんありますが、ブラックアーマリーや聖杯のように入手方法は明確ではありません。時間を費やしたプレイヤーにその努力に見合うだけの報酬が用意できていなかったり、シーズン開始時に強力な武器の入手方法をもっと分かりやすく提示するなど、もっとやれることがあったはずです。今シーズンの報酬を最初から作り直せるのであれば、プライムから直接アーマーがドロップするようにし、野獣達の群れの失敗しても進行できるシステムと天誅を組み合わせて、自分好みの武器性能を収集できるようにするでしょう。私は幸運にも、高速ヒット、キルクリップ、スペアレーションのついた武器を手に入れることができましたが、個人的には「燃え立つ蘭」や「アウストリンガー」の収集のほうが楽しめました。 
 
それでは、聖杯の話に戻りましょう。
 
聖杯は完璧ではありません。自分の求める武器やアーマーを作成するには、ストライクやクルーシブルでドロップするルーンが必要で、それがかなり面倒です。 
 
ただ、より優れた能力を狙えるシステムを残しつつ、戦利品の簡潔な入手手段を増やすことについては、今後も検討していきたいと考えています。


 
今回の振り返りで取り上げられなかったもの
  • 時間を割いて説明はできませんでしたが、このゲームには素晴らしい要素がたくさんあります(称賛の間、ルミナ、宿られたキャプテンと放浪者の素晴らしいシネマティック、伝承、バンガード/放浪者の選択などなど)。 
      • 全面開示: 私は基本的に、常に改善の機会を求めています。お祝いは二の次です! 
  • 今は夏季の宴と勝利の瞬間のイベントの真っ只中であり、それに関する教訓もまさに現在進行形でぽこぽこと沸きあがってきています。  

先の先の見通し
    残りのディレクターズカットについては、今年発売される「影の砦」と導入予定の変更についてお話します。以下のトピックがその一部となります。
    • Destiny 2のスーパースキルとPvP
    • アーマー、ステータス、改造パーツ、交換条件
    • パワーソース、プライム・エングラム、ワールド
    • ダメージ量、ダメージ蓄積仕様
    • その他にもいろいろ!

    あまりにも長く書きすぎたことは自覚しています(なにせ書くほうも大変だったので)。ここまで読んでいただきありがとうございます。Destinyそのものがそうであるように、これもまた旅の1つです。次回とそれに続くパートでは、RPGと戦闘の要素について見ていく予定です。
     
    それでは、また。 
    ルーク・スミス
     
     
    *Destinyを愛するプレイヤーに、より良い体験の提供を目指すチームの原動力となる、野心的な指針。また、このゲームに対する私たちの想いを皆さんに伝えるための簡潔な手段でもあります。また、仮に達成できたとしても、それでもやるべき仕事は必ず残っています。それを実践することは私たちの使命です。 
     
    **豆知識: 不浄のヘイガンは、WoWのレイド「ナクスラーマス」で“ダンス”ボスと呼ばれることがあり、ハサピコ(Hasapiko)はギリシャ語で「肉屋のダンス」という意味です。シュールを引用したBlizzardへのちょっとしたお返しです。

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