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Bungieの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応

私たちは過去数週間、Bungieを新型コロナウイルス感染拡大の影響に備えるため、取り組みを進めてきました。取り組みを始めて既にしばらく経っていることもあり、私たちがこれまでに得た知識や実施している計画について共有する良いタイミングであると判断しました。他のゲームスタジオやテクノロジー企業、あるいはこのコロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)という差し迫った難題に直面しているあらゆる組織の皆さんの参考になればと思います。
 
まず第一に申し上げておくと、私たちは新型コロナウイルスの専門家ではありません。ゲーム制作会社です。しかしながら、私たちの会社はシアトル都市圏に位置しているため、北米のほとんどのゲーム会社よりも早く感染拡大の影響を受けることになりました。結果、迅速な対応が求められたのです。
 
新型コロナウイルスの影響に対応する上で大きな問題となるのは、自分の属する人口層の死亡率だけを見て、個人的にはウイルスによる影響はさほどないだろうと考える従業員が一部いるかもしれないという点です。しかし実際には、若い人口層の中にも、リスクのあるカテゴリーに当てはまる人(糖尿病を患う人や、免疫不全または妊娠中の人など)、またはリスクのあるカテゴリーの家族の世話をする人が存在します。 
 
業界のリーダーである私たち全員が、従業員間の社会的距離を取るよう促すことが重要です。地域の医療システムを圧倒することになりかねない、深刻な発症例の急増を防ぐためにも、ウイルスの感染拡大を抑える必要があります。これは市民としての義務です。
 
対新型コロナウイルス計画を検討中の組織の方々に対して、推奨事項をいくつか以下に示します。
 

今すぐ

まだ行っていない場合(および従業員がまだオフィスに来ている場合)は、施設中に以下の内容の掲示をします。
  • 頻繁に手を洗うこと。
  • くしゃみや咳をする時は、口を肘で覆う(またはティッシュを使用し、使ったティッシュはすぐに捨てる)こと。
  • 体調不良の場合、または体調不良の家族がいる場合は、家にいること!新型コロナウイルス感染症には複数の症状があるため、ただの風邪のように見える場合でも、万一のことを考えて予防策を講じることをお勧めします。

計画とコミュニケーション

従業員と組織を新型コロナウイルスによる課題に備えるには、周到な計画と定期的なコミュニケーションという2つのステップが不可欠です。推奨事項は以下のとおりです。

  • ビジネスを維持するため、新型コロナウイルスの課題に挑む上での優先事項を定めて「全員」に通知します。1日で全ての問題を解決することは不可能です。そのため、以下の優先事項はまず最初に重点的に取り組むべき内容として参考にしてください。Bungieが定めた優先事項は次のとおりです。
      • 従業員の安全を確保すること。そのための方針と手順を整えること。
      • スタジオの主要業務を継続すること。
      • ライブゲームのオンライン状態とサービス機能を維持すること。
      • 2020年の企業目標を達成すること。
      • 提携会社、同僚、隣人、地域に対し、新型コロナウイルス対策のサポートを提供すること。
  • 地域の新型コロナウイルス感染状況に基づく複数のフェーズを想定した計画を立てます。簡潔に(そして明瞭に)まとめ、組織中に伝達し、来たるべき変化に対応できるように準備します。Bungieの5フェーズある計画がこちらです(州のガイドラインに従い、現在は第3フェーズにあります)。
      • 第1フェーズ: キング郡(ワシントン州のシアトルが属する郡)に新型コロナウイルスの感染例なし
          • 新型コロナウイルス対策としてテレワーク体制を導入。
          • CDC(アメリカ疾病予防管理センター)がレベル2以上に指定する諸国から帰国した従業員には、14日間の自主隔離を要求。
      • 第2フェーズ: キング郡での新型コロナウイルス感染確認(Bungieの従業員に感染者なし)
          • テレワークや在宅勤務の段階的な準備と、「新型コロナウイルス流行期間」の有給休暇オプションの導入。
          • 体調不良の従業員、あるいは新型コロナウイルスの検査対象者または症状がある者に接触した従業員には自主隔離を要求。
      • 第3フェーズ: Bungie従業員の新型コロナウイルス感染例を確認(社内接触なし)、あるいは州または連邦政府からのテレワーク要請、あるいは州または連邦政府が全従業員の在宅勤務を推奨
          • 自宅からの勤務が可能な従業員には、在宅勤務を要求。
      • 第4フェーズ: Bungie従業員の新型コロナウイルス感染例を確認(社内接触あり)、あるいは州または連邦政府による閉鎖命令
          • スタジオを閉鎖。在宅勤務のみ許可。
          • コアビジネス継続計画の実施とスタジオの除染。
      • 第5フェーズ: COVID-19が収束し、州または連邦の閉鎖命令が解除
        • スタジオの包括的な清掃と除染。
        • 従業員がスタジオ勤務に戻るための段階的な計画の実施。
  • 組織として職域を超えた新型コロナウイルス対策チームを結成し、毎日ミーティングを行い、解決する必要がある最大の問題点を特定して対処します。チームには、次に挙げるような部署からの代表者を含む必要があります。
      • オペレーション
      • 施設管理
      • セキュリティ
      • IT
      • 総務
      • 人事
      • 各ゲームチームの代表者: 特にプロダクション、テスト、エンジニアリング
      • コミュニティ
  • 新型コロナウイルス対策チームに、アジェンダの設定を担当し、迅速に意思決定を下し、問題解決のための予算を承認できる(または予算の承認を迅速に獲得できる)シニアレベルのリーダーを配置します。
  • そのリーダー(またはその補佐役)に、最新情報と、会社がどのフェーズにあるのかなど、組織全体に毎日最新情報を共有してもらいます(可能な限り励ましの言葉を含めること!)。
  • 新型コロナウイルスに関する全ドキュメントをまとめたウェブページを作成し、情報伝達のたびにそのウェブページの案内を含めます。
  • 作成する全ての方針文書にリンクを掲載します(以下を参照)。
  • 特にテレワークする上で発生するような問題を解決するために、従業員がお互いに質問を投げかけ、答え合うためのFAQスペースを作成します。
  • 1対多数のコミュニケーション方法(ライブストリーミングなどのテクノロジーを使用)をセットアップし、リーダーシップチームが引き続き「全員参加」方式で従業員とやりとりできるようにします。これらセッション中も、社内チャットチャンネルを使用して従業員から質問を受け付けます。
 
 

テレワークのセットアップと職場の安全確保

新型コロナウイルスに関する職場関連の全文献から、明らかなことが1つあります。従業員本人が体調不良の場合や、体調不良の人に接触した場合、できる限り簡単に在宅勤務できるようにすることが不可欠です。考慮すべき事項がいくつかあります。
 
  • テレワークに関する方針を公開し、マネージャーからの通知さえあれば在宅勤務が可能であることを明確にします。
  • 全ての出張を即座にキャンセルします。
  • できるだけ早く(早ければ早いほど良い)、「自宅で仕事ができる人は全員在宅勤務に切り替えるべき」という姿勢に移行します。どうしても職場からの仕事を余儀なくされる人を守るためであるということを強調します。
  • 従業員に新型コロナウイルス関連の有給休暇を追加で提供することを検討します。Bungieの場合、従業員には通常の有給休暇に加えて15日間の「新型コロナウイルス流行期間」の有給休暇を提供しています。従業員は、本人または家族が新型コロナウイルスの症状を発症した場合、または家にいる家族(例: 学校閉鎖)の世話をしなければならない場合、この有給休暇を取得することができます。
  • 派遣スタッフへの対応も必須です。派遣会社と協力し、次のような方針を固めます。 
      • テレワークを許可すること。
      • 「新型コロナウイルス流行期間」の有給休暇の取得を認めること。
  • まだ実行していない場合は、ITチームに全従業員を対象としたビデオ会議ソリューションを早急に展開してもらいます。Zoom、LifeSize、Microsoft Teamsなど、利用可能なオプションは多数あります。
  • スタジオにアクセスできる非従業員を、ビジネス運営に必要な人だけに制限します。
  • リモートでのプレイテストをセットアップします。現在オフィスで行っているプレイテスト方法を考慮し、必要となる新しいインフラを検討します。Bungieの場合は、幸運なことにGoogle Stadiaのサポートがあり、リモートでのプレイテスト機能を迅速に拡大することができました。
 

個人の問題解決

ゲーム業界というのは非常に多くの分野で構成されているため、1つのテレワークソリューションだけでは従業員全員の問題を解決できない可能性があります。優先リストを使用して、最初に解決する必要がある人を選出します。ただし、問題を抱えている人全員のリストも作成し、彼らのテレワーク環境のセットアップも着実に進めていきます。

  • 従業員に対する調査を行い、効果的に働けている人、働けていない人、必要なものを判断します。現在Bungieではこの調査を毎週行っており、従業員には自身の名前と必要なものを正確に伝えるよう求めています。
  • ITチームの負担が大きくなる可能性が高いため、IT外の要員を配置します。この要員は、テレワークで問題がある人のリストを優先順位付けし、新型コロナウイルスに関する全体的な優先事項に基づいてそれらの問題の対処に当たります。
  • 従業員が仕事に必要な小型テクノロジーアイテム(マウス、キーボード、モニター、ドッキングステーションなど)を購入し、必要経費として請求できるようにします。仕事環境の健全性や生産性を大きく向上させるでしょう。コストを支払う価値は間違いなくあります。
  • テレワーク体制を強化するときは、新型コロナウイルス対策チームの中に、企業ネットワークインフラを監視および報告する担当者を指定します。
 

長期戦に備える

この記事の執筆時点では、新型コロナウイルスの流行が収まり、Bungieの従業員がスタジオに戻って通常業務を再開する時期の目途は立っていません。実際に、数週間または数か月先になる可能性があるため、今すぐその準備を始めておくのが最善です。
 
  • 従業員は長期間にわたって在宅勤務をすることになるかもしれず、そのような状況に見合ったホームオフィスはセットアップできていないかもしれません。健康的なホームオフィスの仕事環境をサポートするため、払い戻し可能な金額を従業員に提供することを検討します。
  • 人事チームに、従業員の精神的および肉体的健康についてすぐに対応できる人を確保します。
      • 自宅から効果的に仕事をする方法に関する情報と資料を共有します。
      • これまで活用されていなかった可能性のある社会保障制度の案内も含め、従業員にリソースへのリンクを提供します。
      • 補償の対象である場合は、遠隔医療の使用を促進します。Bungieでは従業員にTeladocを提供しています。深刻ではないが処方箋が必要な場合に、新型コロナウイルスと接触する危険を冒すことなく、ビデオチャットを通じて医師と会うことができるサービスです。
 

ビジネス継続計画

従業員のテレワーク開始後は、スタジオ内感染が広がりスタジオ閉鎖が必要になった場合(または現場スタッフの大幅な削減が必要になった場合)、または(フランスやイタリアで起こっているように)政府が周辺エリアの全ての非必須ビジネスを閉鎖せざるを得なくなった場合に備えて、ビジネス継続計画を立て始める必要があります。
 
維持し続けなければならない重要な業務を決定します。Bungieの場合、コアビジネス継続スタッフのリストには以下が含まれます。 
  • ビジネス継続リーダーシップおよびコミュニケーショングループ
  • 施設の物理的なセキュリティ(建物を施錠する必要がある場合は、遠隔監視スタッフ)
  • 人事
  • コアシステムの施設サポート
  • 現場のハードウェアサポート(例: 内部および外部サーバー)
  • ネットワークハードウェア
  • 全般的なITサポート
  • ライブゲームやデータセンターのサポート
  • ゲーム展開サポート

各業務で1人または2人が体調不良になった場合に備えて、コアビジネス継続の各役割を担当できるスタッフが3人はいるようにします。
 
各業務で「A」および「B」チームを作成して、各コアビジネス継続業務に携わる従業員が常に分散している(社会的距離を取る)ようにします。各業務の少なくとも1人がテレワークしている状況が理想的です。
 
コアビジネス継続グループの全員の連絡先情報(名前、仕事用および個人用のメールアドレス、電話番号、施設からの距離)のリストを作成し、皆が見えるところに掲示します。このリストを印刷して保管するよう奨励します。
 
今後数か月でメンテナンスが必要になる可能性のある重要なシステム(テクノロジー、施設)を検討します。
  • 通常の連絡担当者が体調不良になった場合に備えて、全ての提携会社および派遣会社の連絡先情報のリストをビジネス継続計画とともに掲示しておきます。
  • 故障する可能性があり、さらにビジネス運営に支障をきたす可能性があると思われるものについては、スペアパーツを注文しておきます。
 
 
感染例確認に備える
新型コロナウイルスの感染は拡大を続けているため、施設で症例が見つかった場合に実行する手順を必ず書き留めておきます。手順には以下が含まれます。

  • 施設閉鎖の判断を下す指定者。
  • 地域の公衆衛生当局への通知計画と連絡先情報。
  • 発症者の接触者追跡プロセス。
  • 会社の施設を清掃するための通知計画と連絡先情報。
  • 清掃から何日後に施設を再開するかの決定(再開が許可されている場合)。
 
時間がある今のうちに、ウイルスに汚染された可能性のある施設の清掃経験がある会社(病院清掃の経験がありそうな会社)を特定し、連絡を取っておきます。
 

リソース

Bungieが計画を立てるために参考にした素晴らしいリソースがいくつかあります。
 
早い段階から、私たちはシンガポール政府が提供するPDF「新型コロナウイルスのビジネス継続計画に関するガイド」を参考にしてきました。
 
CDC(アメリカ疾病予防管理センター)のウェブサイトにも類似資料「企業と雇用主のためのCDC暫定ガイダンス」が掲載されています。
 
新型コロナウイルスの感染が拡大するにつれ、全国的な流行管理の最前線であるワシントン州およびキング郡の公衆衛生当局が公開するリソースを大いに参考にするようになりました。
 
このプレゼンテーションでは、各地域でウイルスの感染が拡大するにつれて州や地域政府がどのような段階的措置を取るのかを理解するために、他国の類似パターンと同じく第5レベルまである対処方法について説明しています。この資料は、今後の可能性に備えて準備するために役に立つでしょう。

今は先が見えず予測不可能な時ですが、私たちは従業員と地域のために最善を尽くすことに注力しています。私たちの状況については今後また最新情報をお届けします。皆さんも、どうかお体に気をつけてお過ごしください。

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